日本の酪農は、規模が小さく家族経営のため大量の供給は難しいです。飼料価格が高騰しているため海外でも乳製品は品不足が解消できません。このままでは、バター、チーズ、脱脂粉乳などの乳製品の加工食品の確保は難しくなることが予想されます。何とか経営を維持していく方策を立てることで、生産者の効率よい経営を後押しすることが必要です。産業として生き延びてもらうことが重要です。現にバター不足は、深刻な問題になっており、菓子産業などに影響を及ぼすようになっています。関税に負けない独自の供給ルートが確保され、生牛乳がもっと飲んでもらえるようになれば、今の現状は改善できるはずです。品不足でも供給が間に合わなくては、日本の食文化がなくなってしまいます。乳製品は、子供の成長を促すためにもなくてはならない製品です。
日本における家族経営としての飼育状況について
日本の酪農は、現在危機に瀕しています。商業ベースで始まったのは、約100年前です。戦後の給食導入と同じころに採算ベースにのり本格的に発展を始めました。稲作や畑作の野菜栽培と違って毎月定期収入が入ることが大きなメリットになります。また気候に左右されることもないので農家が稲作のかたわら飼育することが多かったのですが、その数は減少し続けました。最近は、大規模な経営をする集約産業になっています。規模拡大によって安定供給される生乳は約53%が飲用牛乳として、残りがチーズやバターの乳製品として加工販売されています。
日本の経営は、肉牛生産や養豚、養鶏と違って家族経営の小規模なものが多いのが特徴です。生乳の需要が減少するため、経営は決して楽ではありませんでした。海外から、安い加工食品が入ってくる状況では生き残りは大変です。
酪農の生産性を高めるためにどうすればいいのか
関税に今まで守られてきた産業が今存続の危機にあります。飼料としてのトウモロコシが高騰し、乾牧草も確保が難しくなっています。生牛乳の生産は過剰になるぐらい生産性は高まっているのですが、肝心の需要の減少についていけません。やはり保存期間が短いため加工食品の比率を高めていくことが必要です。チーズ、バターの国産製品の普及をすすめていくことが生き残りをかけた重要なポイントとなります。関税で保護されてきましたが、いつまでも保護が続くとは考えられません。乳製品の国際価格は品不足から高騰しています。国内では、既に販売価格の高騰が起こっています。バターや脱脂粉乳などはこれまでのように海外から確保することは難しい状況です。
日本が、これから安定的に乳製品を確保していくためにも生産を維持していくことが大きな課題となります。